週刊心房細動

その病院でオペを受けて大丈夫ですか?

心房細動が再発した時に検討すべきこと

痛い思いをして、多額の費用を支払って、休めない仕事を無理に休んでまでして受けたカテーテル手術。それが1週間、1ヶ月で再発してしまったらどうだろうか。

1.「私、失敗しないので」が口癖のドクターX

「失敗だったのではないか・・・」

「そんなに私の心臓は悪いのだろうか・・・」

「病院選びを間違っていたのか・・・」

 

私だったらそう思うかも知れない。

 

私「先生、何が原因だったのでしょうか?」

医者「心臓が想像以上に傷んでたんですよ。ほら、心房細動になってからすぐにアブレーションをしなかったじゃないですか。原因となりうる場所はしっかり治療したので、それ以外の場所からまた心房細動が出てきた可能性があるな〜」

こんなやり取りがあるかどうかは別として、心房細動は1回目の治療で約80%、2回目の治療で約90%の人が根治するというデータが出ているため、なぜ私が再発したのかと疑問や不安になる人も多いはず。

確かにそれくらい高い成功率なのは事実だし、うまい医者がやれば90%こえているのを目の当たりにしているので間違いない。

2.「これは再発するな・・・」

しかしながら下手な医者が治療する時には、手術中にすでに「これは再発するな。。この誘発は甘いな。。PACが残ってしまったな。。」と、非常に残念なことに再発してしまう将来が予測できてしまうのである。

「この病院には自分の家族を預けられないな」と、いつも私は思う。

 

もちろんこれを読んでいる患者には、できることなら1度の手術で根治してほしいと思う。実はあなたの主治医であるその医者の、カテーテルアブレーションの腕がうまいかそうでないかわかる、たった1つの方法がある。

3.3D mappingの画像を見せてもらおう

3D mapping?

あぁ、あのカラフルな立体画像のね。

 

おそらく多くの病院で、手術後に医者から心臓のどの部分を焼いたのか、3D mappingの画像を用いて説明を受けるはずだ(と信じたい)。

しかしその見方は少し難しいと感じるし、十分な説明もないままに終わってしまうことも多いのではないかと想像する。

例えばやや極端であるが下記の2つの画像、こちらは左心房を後ろ側から見ており、赤やピンクや白の球がアブレーションで焼いた場所である。

この2つを見比べ、私なら「2枚目のアブレーションは甘いな・・・」と判断するのである。
え、どうして?と多くの人は疑問に思うはずだ。

そう判断する理由は少し専門的なのでここでは割愛するが、きちんとした画像の見方を覚えた上で3D mappingの画像を見ると、「なぜこの医者はこんなところを焼いたのだろうか」逆に「なぜここを焼かなかったのだろうか」などが見えてくるのである。

心房細動の悪化具合によって、また将来的な別の不整脈を予防する意味でも本来はもっと焼いたほうが良い場所が存在したりするのである。

そのように多方面から画像を分析してみると、再発した時に今度は別のもっと良い病院で治療を考えようと思うはずだ。

 

3D mapping画像の解説でもやろうかな・・・